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フランス通信(2006年6月)

❖2006年6月6日
代父母縁組

学年末の6月に入った。高校では来週から全国一斉にバカロレア(高校卒業資格)の試験が行われる(ワールドカップのときでかわいそうに)。息子はもう首を長くして夏休みを待っているが、スポーツの観戦やバカンスどころではなく、7月1日が来るのを恐れて学年末を過ごす子どもたちがいる。。「国境なき教育網」(2006年5月2日付先見日記参照)に書いたサン・パピエの子どもたちだ。フランスの学校に通っている彼らに対して、サルコジ内相は昨年の10月、学年が終わる6月30日までは国外追放しないという執行猶予を約束した。ということはつまり、バカンスに入って教員と父母・生徒たちがちりぢりになったところで、どんどん国外追放を行うつもりなのだろう。それを危惧して「国境なき教育網(RESF)」が呼びかけた「私たちは彼らを庇護する」という声明文には、すでに4万人以上(2006年6月6日現在)が署名したが、同じ趣旨で、5月からフランス各地で「代父母縁組の式典」なるものが頻繁に行われている。

代父母(ゴッド・ファーザー/ゴッド・マザー)はもともとキリスト教の「名づけ親」のことだが、非宗教を掲げるフランスでは「共和国の代父母縁組」といって、両親のほかに代理の保護者を法的に決められるシステムがある。この制度にならって、議員や市民が国外追放の危険に晒されている子どもやその両親の「代父母」になり、彼らを保護しようという運動だ。5月9日にはパリ19区、20日は3区、31日は20区、6月1日は14区と18区というふうに、パリだけでもつぎつぎと代父母縁組の式典が行われている。1日にはセーヌ・サン・ドニ県で子ども150人の代父母縁組の大式典があり、この先もあちこちで式典が予定されている。代父母縁組の式典は、国境なき教育網、キリスト教系の移民・難民援助組織シマッド(CIMADE)、人権連盟(LDH)などの市民団体を中心に、左翼系の自治体で行われているが、政治的な枠を越えて多くの市民が、サン・パピエの子どもたちの庇護に立ち上がっている。シマッドは執行猶予期間の切れる7月1日を「代父母縁組の日」にして、全国で同時にたくさん式典をやろうと呼びかけている。

この「市民の代父母縁組」は正式な法的規定ではないから、サルコジが官憲に行わせようとする処分に対して効力はない。でも、「これは、私たちが彼らを共和国の市民とみなしていることをはっきり示す行為です。毎日を恐怖と不安にかられて過ごす彼らにとって、このシンボルは励ましになるでしょう」とパリ20区の市議が言うように、政府の政策に反する信念を市役所という共和国の機構で宣言することの象徴的な意味は大きい。そして、「絶対に◯◯ちゃんを追放させないぞ!」と法律を犯してでも庇護しようとする人々が大勢声をあげれば、書類審査に影響力を与えられるだろう。代父母たちは彼らをかくまうだけでなく、親子ともに正式な滞在許可を得られるよう、当局に要求している。

法律に背いた行為によって市民権を主張することを「市民の不服従」という。良心的兵役拒否などもそうだが、その法律がより普遍的な倫理(人権の尊重など)に反するという立場からの抵抗行為だ。サン・パピエの子どもたちの庇護の場合、子どもの権利条約にも明記されているが、すべての子どもが教育を受けられ、人間らしい暮らしができるようにという基本的人権からみると、現在の移民規制法は非人間的で、共和国の精神にも反している。国境なき教育網の声明文に賛同するフランス人が多いのは、第二次大戦中、ナチスに協力したヴィシー政権の行政と警察が、ユダヤ系の人々(子どもも含めて)を逮捕して強制収容所に送った史実をふまえてのことだ。その時代にも、当時の法律に背いてユダヤ人をかくまった人々のおかげで、大勢の命が救われた一方、「法と上司に従っただけだ」と裁判で主張した元ジロンド県総務局長のモーリス・パポンは、1560人のユダヤ系の人々を死の収容所に送った。

法に背くことを恐れない市民の動きがあるのは、心強い。でも、サン・パピエの子どもたちと親が滞在許可証を得るには、大勢の人の動員が必要だろう……と書いたら新しいニュースが入った。元老院で移民規制法の討議が始まった6日、サルコジ内相は「フランスで生まれたか幼児期から住んでフランスの学校に通い、親の言語を話さないサン・パピエの子どもとその親に滞在許可証を出す」という特別措置を発表した。対象は2000~2500人だという。国境なき教育網などサン・パピエの擁護派はただちに、不十分だと抗議している。この先どんな展開になるかわからないが、市民の抗議運動がサルコジを少し譲歩させたことに希望を見いだしたい。

❖2006年6月13日
観客のファウル

先週末から突然、パリは夏のように暑くなったが、ワールドカップが始まったドイツも暑そうだ。滑稽というか嘆かわしいというか、サッカーのチャンピオンに群がるのは、ごっそり儲けたい人たちだけではない。世論調査での人気が30%と記録的に低いド・ヴィルパン首相は、出発前のナショナルチームの練習場に赴き、いっしょに昼食をとった。98年のワールドカップでフランスが優勝したあと、シラク大統領の人気が上昇したので(フランス人の機嫌がよくなったから、ですって!)、今回もナショナルチームの健闘にあやかりたいのだろう。経済界も、フランスが勝ち進めば「フランス人の機嫌がよくなって消費が増える」ことを期待しているが、98年のワールドカップのおかげで明らかに消費量が増えたのは、ビールだけだったとか……あの年もけっこう暑かったものね。たしかにサッカーの観戦には、ワインよりビールが合う。

「ジョスパン(元首相)はスポーツ好きで、シラクはスポーツマン好きだ」とは、いっしょに観戦したミシェル・プラティニの有名な台詞だが、にわか勉強でスポーツ好きを演出する政治家は見苦しい。本当にスポーツが大事だと思うなら、政治家にはもっとふだんからやってほしいことがある。たとえば、黒人選手に対して観客が差別的な言動をとったときに、厳しく批判して対処をよびかけるとか。

昨年の11月、シチリアのメッシーナの競技場で行われた対インターミラノ戦で、メッシーナのゾロ選手(コート・ディヴォワール出身)は、ミラノのサポーターのあまりに差別的な言動(猿のまねなど)に怒って、試合を中断した。今年の2月25日にはスペインのサラゴサで、FCバルセロナのエトー選手(カメルーン出身)がレアルサラゴサのサポーターからやはり猿の鳴き声などでヤジられ、試合を中断した。両ケースとも、他の選手になだめられて試合は再開された。サラゴサでは話を聞いた市長がすぐに謝罪し、スペインのサッカー連盟はクラブに9000ユーロの罰金を課したが、差別行為があったときには、審判が試合を中断すべきではないか(オランダではそういう決まりだ)という声が強くなっている。

3月14日のヨーロッパ議会では、423人の議員がサッカーにおけるレイシズムとたたかう動議にサインし、FIFAもついに3月17日、人種差別の言動に対して罰則(出場停止、減点、下部リーグへの転落)を定め、各国のサッカー連盟の規定にこれを加えるよう指示した(差別された経験のないスイスのチームが、トルコとの試合後に信じがたい暴力を受けた事件を見て、ブラッター連盟長もはじめて、サッカーがスポーツの領域を越えて引き起こす醜態の重大さが身にしみたのかもしれない)。

98年のワールドカップでフランスが優勝したとき、メディアは「ブラック(黒人)・ブラン(白人)・ブール(アラブ)」と、多民族出身の選手からなる代表チームの強さを讃え、ジダンやアンリたちはフランス社会へのインテグレーション(統合)に成功したヒーローとなったが、彼らが例外にすぎないことは、移民系フランス人、ブラックとブールに対する日常的に根強い差別が示している。サッカー場に限っても、LICRA(人種・ユダヤ差別に反対する国際連盟)によれば、04~05年のシーズンに、フランスでは23のサッカークラブ(第1・2リーグ)の試合で、人種差別的言動があったという。

FIFAがようやくレイシズム撤廃にのりだしたことに、昨年秋にサルコジ内相の「ごろつき」発言などに反発したチュラム選手も喜んでいる。CAPafrique(アフリカのための分析と提案センター)という団体は、差別の対象は主にアフリカ出身の選手だから、クラブへの罰金をもっと多額にして、それをレイシズム撤廃の運動と、アフリカなど第三世界のサッカー選手育成・教育費にあてようと提案している。

クラブのサポーターの中でもレイシズムに反対する動きが出てきて、いくつかのクラブのメンバーが集まる総会が先先週の週末にもたれたという。今回のワールドカップでは、ヨーロッパの反レイシズム組織のネットワークFARE(レイシズムに反対するヨーロッパのサッカー)がキャンペーンをうっている。
http://www.farenet.org/news_article.asp?intNewsID=680

フランスのナショナルチームの監督、レイモン・ドメネックによれば、6~7歳の子どもたちがサッカーで遊ぶとき、嫌いな子には絶対ボールを渡さないそうだ。この「自分たちどうし、近い者どうし」のゲームは、子どもが成長すると、嫌いなやつにもボールを渡すチームプレーとなり、サッカーの「魔法」が可能になるのだという。さあて、今回のワールドカップでは魔法が見られるだろうか?

❖2006年6月20日
自分でものを考える

6月は学年末なので、なにかと行事が多くてあわただしい。学校やスポーツクラブのお祭り、ピアノの発表会、来年度の登録、バカンスの準備……親にも気を配らなければならないことがたくさんある。サン・パピエ(非合法滞在の外国人)の子どもたちへの対処は少ししか緩和されなかったため、7月から国外追放の危険に晒される子どもとその親たちのことを思うと、贅沢な忙しさだけれども。
「代父母縁組」参照)

先週の土曜日は、息子が通った小学校のお祭りがあった。来年度から校長先生がブルターニュ地方へ転勤になり、最終学年のときの担任の先生は退職するというので、お別れもかねて遊びにいった。この小学校では、子どもの自主性を重んじ、生徒が自分で学習成果を評価する方式などもとり入れた教育法と教育理念が実践されていたので、息子はしあわせな年月を過ごすことができた。

フランスは第一次大戦後、自発的な学習と他の子どもたちとの協同を核とするフレネ教育法を生み、その理念は1976年の国のカリキュラムにとり入れられたほど影響を与えた時期もあったのだが、今では学力の低下をはじめ、学校のすべての問題を68年5月革命以降の「自由な教育法」のせいにする風潮が強い。「教師と親の権威をとり戻せ」と、上から与える知識をただ吸収すればいいという伝統的な教育法を叫ぶ人が増え、親にもより早期で、より詰め込み主義の教育を求める傾向が高まっている。もっとも学校の現状を見ると、「自由な教育法」というのは政治家や一部の知識人の妄想としか思えない。カリキュラムがモダンになっても、現場では旧態依然の教育法がつづいていることが多いのだ。一貫してフレネ方式を実践している公立小学校は全国で20ほど、個人的にやっている先生は約5000人といわれるから、少数派だ。息子が最初に通った近所の公立校(学区制)では、よくできる生徒にご褒美として絵刷りカードを与える慣習(おそらく第三共和政だ)などが生き長らえていたので、ひどくショックを受けた。だから、フレネの理念にかなり近い精神の小学校(私立)が見つかってほっとしたのだが、コレージュ(日本の小学6年~中学3年)では残念ながら、それとはかけ離れた学習環境になってしまった。

フランスの学校・教育システムはとてもひとことでは説明できないのでここでは言及しないが、今、この国の中等教育でいちばん問題にされているのは、暴力や罵言が一部の学校で日常化したことだろう。よく言われる「学力の低下」とはたとえば、美しいフランス語を話せて書ける生徒が減ったことを指すのだと思うが、それは教育法うんぬんよりもまず、日常生活やテレビで使われる言語が貧しくなり、学校で習う美しい(「正しい」)フランス語の必要性やおもしろみを理解できない子が多いからではないだろうか。これらの現象は、教育システムから落ちこぼれて、何の資格も得られずに義務教育(6~16歳)を終える若者が大勢いる現実と、密接につながっているようにわたしには感じられる。

言語学者のアラン・ベントリラによれば、読み書きが不自由なまま学業を終える(あるいは退学する)若者は、毎年6万人以上いるという。小学校5年終了の段階で行われる全国共通テストで、読み書きの不自由な子どもは7%(部分的な不自由を含めば15%)という国の統計も出ているが、より高度なコレージュの勉強はその子たちにとって、ものすごく厄介で苦痛に違いない。どんなに厳しく教えても罰しても彼らは勉強を好きにはならないだろうし(その逆だ)、暴力もなくならないだろう。

国立統計局が最近発表した調査によると、18~65歳のフランス人のうち、読み書きが不自由な人の割合は9%で、年齢が上がるほどその率は高くなるという(18~25歳4.5%、36~45歳9%、56~65歳14%)
http://www.liberation.fr/page.php?Article=388454
昔の教育法のほうが効果的だという説は、少なくとも非識字率についてはあてはまらない。

教育システムから排除される子どもは自分に自信がもてず、ものを考える手段ももたないから、その疎外感は暴力に向かいやすいだろう。校内暴力の要因は、教育システム自体が生む暴力にあるような気がする。締めつけながら子どもに知識を注入するのではなく、自発的に学べるように導くのが教育ではないだろうか。OECDが世界41か国で行った学習到達度調査(PISA)で好成績をあげたフィンランドでは、競争や成績表をなくし、落ちこぼれる者をださない配慮がなされ、自分でものを考えるような教育が行われているという。フレネや北欧の寛容でリラックスした教育観のほうが、未来を築ける人間が育つのではないだろうか?

❖2006年6月27日
レッドカード

ワールドカップ、フランスは危うかったけれど、なんとか決勝トーナメントに進んだ。もともと出場も危ぶまれたほど低調だったのだから、苦戦は予想されていたけれど、チームは新聞などでもかなりこてんぱんに叩かれ、世論調査で59%が「決勝トーナメントに残れない」と答えた(そんな調査に大金使う必要ないのにね)。それを聞いて、じゃあ勝てるかなと思った。そういうものなんだ。98年の大会前だって、ナショナルチームと監督のエメ・ジャケはものすごく批判されていた。優勝後にインタビューで監督が、とりわけ強烈な批判をしたレキップ紙(スポーツ日刊紙)のことを「永久に許さない」と答えたくらいだ。この台詞は当時4歳だった息子の耳にずーんと響き、以後しばらく彼の口癖になった。

まあでも、自国の連盟が特別手当を払わないから試合をしないと宣言し、慌てたFIFAが手当の一部をキャッシュで払ったというトーゴのチームなどと違って、お金持ちのクラブやCMで活躍するフランスのチャンピオンたちに対しては、スポーツ記者も国民もこきおろす権利があると思うのだろう。なんでナショナルチームのときには点を入れられないのだ? とかね。

もっとも、フランスのサポーターや観衆はいったいに気難しく、不調な試合ではほとんど応援もせずに批判ばかりするから、選手たちが気の毒になるときもある。だから、選手のほうもけっこう各自が言いたいことを気ままに、あるいは独特の婉曲語法で言い、そのやりとりがおもしろい。プレーに歓びが感じられないという批判に対して、「スイスと韓国のプレーのどこに歓びがあったんだよ?」と言い返したりするのだ。

近頃はスポーツ専門の社会学者が増えたが、ジャーナリストや巷の人もサッカーについてはいろいろ社会学する。「フランスチームは怖がっている。不安と恐怖にとらわれた現在のフランス社会のように」などというエセ分析を聞いたが、グローバル化して久しいサッカー界で裕福な生活を送る選手たちにフランス社会の縮図を見るのは、なんとも無理があるのではないだろうか。

それに、フランス社会が不安や恐怖にとらわれているのではなく、メディアが不安や恐怖を煽るような報道ばかりするから、テレビしか見ないような人たちが不安に陥るのだ。2002年春の大統領選挙で、国民戦線(極右政党)のル・ペンが第2位の投票数を得て二次に残ってしまったのも、シラクが治安の悪化を一大テーマにして、メディアも競ってショッキングな報道をしたのが素因のひとつだ。中でも選挙日直前に、若者グループに暴行を受けた老人の話が報道されて致命的なインパクトを与えたが、被害者の証言は偽りであったことが後に判明した。

大統領選が1年以内に近づいた今、CPE闘争の意味をくんで、雇用や教育についての本格的な議論が始まるべきなのに、保守の大統領候補の本命サルコジ内相のアタックは移民規制改革(改悪)法案から始まり、つづいて未成年の犯罪予防法案(罰を厳しくして監視を強める)が予定されている。肝心の経済政策から人々の関心を逸らして、またもや治安を大統領選のメインテーマにするつもりなのだ。

一方、社会党の候補志願者のうち世論調査でいちばん人気の高いセゴレーヌ・ロワイヤル((「マドンナはもうごめんだ」2005年10月25日付先見日記参照)は、このところテレビや雑誌でさかんにとりあげられているが、5月末パリ郊外に出向いてサルコジばりの発言をした。いわく、非行少年たちは軍隊が指導する機構で更生させよ(そういう機構は86年につくられたが、あまり効果がないので2003年に廃止された
http://www.liberation.fr/page.php?Article=389704
難しいクラスには教師のほかに監督官を配置せよ、等々。この強権的な発想(彼女の父親は軍人)はむろん左翼系の人々から批判を受けたが、世論調査によれば7割が「軍隊の指導による更生」に賛同し、社会党支持者の中にも近頃では「非行少年を厳しく懲らしめよ」式の思考が強まっている。この反響に力を得て、ロワイヤルは「犯罪を犯した外国人は刑を終えたら国外追放にせよ」と、サルコジが廃止した(実際にはいまだに続行されている)「外国人が受ける二重の刑罰」の再導入を提案した。サルコジもびっくり慌てる右旋回ぶりだ。

サルコジもロワイヤルも、不安感に怯える低所得層の票を国民戦線から奪い返すために治安をふりかざしているようだが、ル・ペンが言うように「オリジナルはコピーより強い」ものだ。現在、大統領選でル・ペンに投票する意志のある人は、彼の発言がほとんど報道されないのに12.5%にいたる。2002年の悪夢の二の舞が演じられる危険は高いのだ。大勢の人が直面している失業や不安定な雇用、非識字率と教育問題などに対する政策を語る前に、まず「犯罪者」や「移民」への罰をもちだす政治家の未来のビジョンとはいったい何だろうか? より多くの人が人間らしく生きられて、子どもたちに希望を与えられるような社会のプランを提案せずに、「監視と刑罰」から選挙キャンペーンを始めた政治家にはレッドカードをつきつけたい。

と書いたところで、準準準決勝でフランスがスペインに勝った。批判されていたジダンも美しいゴールで3点目を決め、外では歓声とクラクションが鳴り響いている。スペインのアラゴネス監督は、ティエリー・アンリのことを「あのクソ黒人」と言ったような人なので(3000ユーロの罰金)、この勝利はとても嬉しい。

 

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